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ー旅・人生・シゴトの楽しみ方を追及するブログー

【アクティビティ】現地日本語補助講師としての3つの基本理念

 

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わたしはいま日本語講師を兼任している。講師ではなく”補助講師”といったほうが正確かもしれない。代々、フェルガナに赴任した隊員が講師を勤めており、わたしで5代目になる。今回は授業中の基本的な考え方について紹介したい。

続きは以下よりお読みください!

 

 

わたしが補助講師を務める言語センターでは日本語だけでなくロシア語・英語・韓国語を教えている。それぞれ専任講師を雇っており、基本スタイルは生徒→講師の繰上げ式だ。例えばロシア語を5年間学んでネイティブな程会話が上達したら、その生徒が講師となって次の初学者たちに教えていく。

先日紹介したサオダットさんは現在大学3年生。日本語弁論大会で上位入賞した彼女も、実はこの言語センターで英語を教えている。

この話についてはまた後日別の記事をもって紹介したい。

 

【日本語弁論大会】彼女の日本語力がアジアで一番であると証明された日。 - YUJIのBLOG

 

講師としての基本理念

日本語の授業を展開するとき念頭においていることがいくつかある。それを紹介したい。

 

①みんなが楽しめることをする

わたしがいつも困ってしまうこと、それは毎回来る生徒の数が違ってレベルもまちまちということだ。日本語能力試験2級(通称N2、日本の高校卒業レベルと同等)を取得している生徒がいるかと思えば、五十音がわからない生徒もいる。上手な生徒が後進を育てるOJT方式なのだろうが、授業の進め方に戸惑うことも多い。

しかし週一回の授業しか担当していないため、初学層の底上げまで着手することはできなさそうだ。

ではどうするか?

現段階でわたしが出した結論は、言葉がわからなくても楽しめるものを提供することだ。日本へ行ったことがなくても「日本ってこんなところなんだ」「日本人って面白い」と思ってもらえるような授業の構成を目指している。

 

 

②全員が自分の語彙で話す

もちろん全員が同じレベルの語彙を持っているわけではない。これは外国語を現地で使う機会が多い人には共感を得られやすいだろう。数字がわからなければ買い物はできないし、曜日がわからなければ仕事にならない。覚えている単語や表現が多いほど多様な表現ができる。

では語彙レベルに違う生徒が一同に介する授業ではどうすればよいのか?

わたしは毎回日記を書いて発表させている。今もっている語彙をフル活用して、意味の通じる文章にする。そうすることで聞く・書く・話すの3ステップを補うことができる。ただしこの方法は、自分の語彙以上の表現ができないという問題がある。

 

 

③日本の話を織り交ぜる

日本語を学ぶ上で日本文化を理解することは最優先事項だ。なぜ日本には仏教徒が多いのか?第二次世界大戦では何が起こったのか?現在を知るためには必然的に過去へとさかのぼらなければならない。

よく生徒たちからこんな質問を受ける。

「ウズベキスタンは昔ロシアから独立しました。日本はどこから独立しましたか?」

そう聞かれると戦後アメリカから独立......か?けどアメリカの一部となっていたわけじゃないから独立というと語弊があるし......

正しいことを教えるためには、もちろん自分自身の勉強が欠かせない。

 

 

わたしが日本語授業を展開するときに心がけていることを紹介した。

協力隊員として赴任したら、実際現地の子供たちに日本語を教える機会は意外と多い。是非、参考にしていただきたい。

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました!