SUGI MEDIA

ー旅・人生・シゴトの楽しみ方を追及するブログー

【メモのとり方】忘れたいでも忘れない、こんな思いをなんと呼ぶのだろう

f:id:sugiyuamayuji19891004:20151110000857j:plain

皆さんは学校や職場、日常生活でメモを取る週間はあるだろうか。日本人はとても几帳面で多くの人は事細かにメモを取ることが染み付いているようだ。わたしも昔から物忘れが多く、メモを取ることでその記憶力の低さを補っていた。

ここウズベキスタンで生活しはじめたとき受けたカルチャーショック、それは”ウズベク人は一切のメモをとらない”ことだった。その理由と国民性の違いを、脳科学から考察してみよう。

 

 

冒頭の話をもう一度繰り返そう。

わたしは学生時代から記憶力が悪く、理学療法士養成学校に通っていたときには非常に苦労した。医療は臨床推論を展開するために膨大な量の暗記をしなければならない。各関節や骨の構造、筋肉や能皮質の名称などあらゆる知識が必要とされる。それらのことを頭に叩き込んだ上で推論を組み立ててゆく。そうしなければ患者に不利益を与えかねない。

日本の義務教育ではメモをとることを徹底的に教えている。新社会人には教育の一環としてメモをとることを指導するところも多いようだ。またその関連書籍も店頭で多く見かける。

 

 

さてここウズベキスタンではどうか。

もちろんメモをとる習慣などはない。しかしウズベク人は”相手の顔”や”名前”そして”職業”を絶対に忘れないし、タクシーに乗っていても運転手は目的地までの道のりをよく覚えている。小さな片田舎で迷子になるほど方向音痴なわたしとっては羨ましい限りであるが、同時にその能力の違いに疑問を感じた。

 

 

なぜウズベク人は記憶力がいいのか?

まず記憶とはどこでされるのか、それは大脳の前頭葉と呼ばれる部位である。いわゆる”ワーキングメモリー”とはこの前頭前皮質と呼ばれる部位の働きと考えられているが、実はこの部位、日々使い続けないと機能を失うようだ。そして神経同士のつながりが弱くなり”記憶力の低下”として現れる。

一般的な認識として女性は男性よりよく喋る。そして女性のほうが記憶力がよく、男性は理論的思考が得意といわれている。会話でのコミュニケーションとは、前頭葉の発達した人間のみに許可された能力である。つまり、”会話”と”記憶”は表裏一体であり、同じ前頭葉でなされている。

 

ウズベク人はよく喋る。仕事中も世間話が絶えないのはいかがなものかと思うが、その国民性と文化がワーキングメモリーの一助となっていることは間違いないだろう。

さらに特徴的なのはウズベク人は”よく笑う”ということだ。

幼い頃の経験を思い返してほしい。思い出せるのは楽しかった記憶ばかりではないだろうか。わたしが中学生のころに「シクシク泣くから36、ハッハと笑うから64、あわせると100になるよね。だから人生って楽しいことと悲しいことの割合が7:3くらいなんだよ」と聞いたことがある。

いい大人の今でもこのような言葉を信じているわけではないが、楽しいことは記憶に残りやすい。これは脳科学的に証明されている。それがウズベク人がもつ隠されたポテンシャルの高さを引き出しているのだろう。

 

 

メモをとる習慣はよくないの?

もちろん一概に否定することはできない。メモをとることが日本の慣習であるともいえるしもちろんメリットも多い。しかしメモに頼りずぎるとワーキングメモリーの働きが弱くなってしまう。ビジネスパーソンがよく「若いころに比べて記憶力が悪くなった」と笑いながら口にするが、これは一重に短期記憶をする習慣がなくなったからだろう。技術の目覚しい発展とともに記憶媒体は機械まかせになっている。

ここで家族の電話番号をすべて暗唱してみてほしい。

自分の電話番号は覚えていても、4人5人となれば、なにも見ずに暗唱するのは難しい。

 

 

暗記の練習をしてみよう

20年30年と積み重ねた”経験値”だけでたいていのことはこなせてしまうだろう。それは長い人生で培ったものであり、大いに活用していただきたい。

だがあえて今、小さな子どものように「暗記する練習」をしてみよう。

暗記を一番必要とするのは未知の事柄に向かっているときだろう。そのワクワク感が自らを更なる成長へと導いてくれるはずだ。

 

ここであえて”メモをとらずに全て覚える”という一言を呈してみたい。

 

ありがとうございました。では現実に戻ります。

この記事が面白かたらブックマーク!をお願いします!