【ひとり反省会】プロジェクト達成後に全力で考えた、クラウドファンディングの”オモテ”と”ウラ”について。
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こんにちは、YUJI(@wish_yama)です。
今日の記事では、先日公開したクラウドファンディングの良かったことと、その反省点を書いていきたいと思います。 これから「自分もクラウドファンディングに挑戦してみたい!」と考えているひとはぜひ参考にしてください!
▼1万字を超える記事となりました、写真展の総括です。
【まとめ】「ウズベキスタン写真展in北海道幕別町」と「クラファン」が終了したので総括です! - YUJImediaシーズン2
それではどうぞ!
- はじめに
- クラウドファンディングとは?
- なぜクラウドファンディングをやろうと思ったのか?
- やってみて良かった3つのこと。
- やってみて辛かった3つのこと。
- 日本は「こうあるべき」というわたしの願い。
- クラウドファンディングに挑戦したいひとに向けてアドバイス!
- 今日のまとめ
はじめに
わたしは2017年11月最終週を使って、地元である北海道の記念ホールで「ウズベキスタン写真・ギャラリー展」を主催しました。たった1週間の写真展でしたが期間来場者数は200名を超え、この写真展を通じて新たな出会いがいくつもありました。
この200名という人数、大したことないかと思われがちな数字ですが実はそんなこともなくて、1日20人以上のひとに「ウズベキスタン」という普段馴染みのない謎の国を紹介できたのです。このブログでさえ1日50PVくらいなんですから……。
だからこの200人って結構すごくね?と思うんです。
その意味では、この期間はとても価値のあることが実施でき、来場者にも普段触れることのない中央アジアの空気を感じていただけたと確信しています。
▼ウズベキスタン写真・ギャラリー展の概要です!
【写真展】ウズベキスタン写真展in北海道幕別町が本日より開催となりました! - YUJImediaシーズン2
そして、このウズベキスタン写真・ギャラリー展と同時進行で、クラウドファンディングにも挑戦していました。
クラウドファンディングとは?
クラウドファンディングもずいぶん市民権をえてきたように思いますが、いまいちどその内容を確認しておきますね。
Crowd(群衆)とFunding(資金)を組み合わせた造語であり、不特定多数からプロジェクトに対する資金援助を募る方法。援助いただいた金額に応じたリターンがあり、そのプロジェクトの成果物など、なんらかの形で支援者にお礼をする。
引用:YUJIpedia
雑な解説で申し訳ないのですが、例えば、お店に行くと商品に対して対価であるお金を払いますよね?モノではないとしても、なんらかのサービスに対してお金を支払うのが、日本などの資本主義国家の仕組みです。
各国で「お金」という共通認識ができるまでは、その仕組みは、物々交換で行われていました。
あるA家庭では野菜がたくさん取れました。B家庭では果物がたくさん取れました。だからA家庭とB家庭で、余分な野菜と果物を交換しましょう、というのが物々交換です。
しかし、人口が増えるに従い複雑な人間関係・コミュニティとなり、物々交換の仕組みがうまく機能しなくなってきたんです。そこで考え出されたのが「紙幣」や「硬貨」だったんですね。
日本国民全員が「1,000円」であることを認めているからあの紙幣は「1,000円」なんです。つまり、言い換えるとお金とは「信頼の証」なんですよね。
少し話が逸れました。
わたしが考えるクラウドファンディングとは、
支援者に知らない世界を見せること
だったんです。
なぜクラウドファンディングをやろうと思ったのか?
「知らない世界を見せること」をテーマとして開始した今回のクラウドファンディング。
これはどういうことかというと、もちろん地元の友人や知人に写真を使ってウズベキスタンの景色を見せる意味もありますが、それ以上に「知らない世界」を体験してもらいたいと思ったんです。
わたしが今回取り組んだことは、クラウドファンディングの他にも、
Kindle版写真集出版
地元新聞掲載
などがありました。
一見難しそうに見える上記の2つのことは、実は、超簡単でした。
Kindle版写真集は、先人の知恵を借りてたった2日で完成したし、地元新聞の知り合いの記者さんの直接連絡し、自分の活動を売り込みました。
「新聞に載るなんてすごいね!」
とよく言われるのですが、多分、おおくのひとは”メディアの悩み”を知らないんです。大手を除き、地方新聞記事は基本的に「ネタ」を求めています。多くの政党が地方創生を掲げている社会であれば、その対象を市民などの個人に向けたいのは明らかですよね。
だから、新聞に載るのってそんなに難しいことじゃないんです。
そして、今回のクラウドファンディングも「かかわった人に、今まで見たことのない体験をさせてあげたい!」という思いが根底にありました。
いくらトレンドであると言っても、クラウドファンディングの活動はまだまだ一般的ではないし、なんにためにやっているのか理解できない層もおおいはずです。ある知人はその言葉を聞くことすらはじめて、と言っていました。SNSを頻繁に活用するひとには当たり前のことでも、現実の世界ではまだまだ知られていないんです。
わたしは「誰もがやりたいことをできる社会」を心から望んでいます。
お金がないからやりたいことができないなんて悲しすぎませんか?
だから、まずはわたし自らがクラウドファンディングに挑戦し「ファーストペンギン」になる必要があると思ったんです。これは逆にいまの「無職」という立場である自分しかできないことなのかなとも感じていました。
どこかの会社に所属していたりサラリーマンにこのようなリスクを伴う動きは、常識に範囲で考えるとできないわけです。その証拠にほとんどのひとにとって「クラウドファンディング」という言葉はまだまだ浸透していません。
だからいま「無職」でかつ「ひとにはない経験をもち」「独身」であるわたしが、企画・実行する必要があると思ったんです。なにか始めようとするときにまず自分の範囲で成功体験を積んでいくのが、ビジネスの基本ですしね。
▼青年海外協力隊参加でもらえる「お金」の話です。
【青年海外協力隊】帰国直前!気になる”お金”の話を調べたのでまとめてみる。【204万円】 - YUJImediaシーズン2
ではここからクラウドファンディングに挑戦してみて感じたことを、
やってみて良かったこと
やってみて辛かったこと
にわけて紹介したいと思います。
やってみて良かった3つのこと。
クラウドファンディングに挑戦して良かったことはおおきく3つあります。順番に紹介していきたいと思います。
資金不足を補うことができた。
これはクラウドファンディングを実施した多くのひとが感じる部分だと思います。わたしが今回挑戦したプロジェクトは最低金額の10万円でしたが、最終的には141%に到達し、写真展開催の資金を補うことができました。
この場を借りて再度お礼申し上げます。
ありがとうございました。
実際わたしはいま定職についていないので、給料はゼロなんですね。10万円ほどだとしても預金残高から開催資金を捻出するのは、結構なイタ手になるんです。支援していただき本当に助かりました。
旧友の温かさを感じることができた。
クラウドファンディングを実施するにあたり、地元の旧友と久しぶりに連絡をとり、広報活動に協力してもらいました。彼らは広報活動に快く協力してくれたり、わたしの活動を全力サポートしてくれました。
わたしも、学生時代と比べてかなり多くの経験をしてきているので、その中から彼らに還元できそうなことを伝えていきたいと思っています。今回の一件でそのことを再確認しました。
新しいプロジェクトに繋がった。
そしてウズベキスタン写真・ギャラリー展を、クラウドファンディングを活用して実施したことで、新たなお仕事をもらうことに繋がりました。実際に写真展にお越しくださった中学の恩師から、中学校での特別講義を依頼されたり、企画担当者から市民講座の講師を担当してもらえないかと打診され、これも快諾しました。
自分のやっていることを発信することで、次の展開に繋がっていくんですね。
やってみて辛かった3つのこと。
クラウドファンディングは良い側面だけではありませんし、もちろん辛いこともたくさんありました。 ここからはやってみて辛かった3つのことを紹介していきます。
膨大な作業量
この「クラウドファンディング」という取り組みはソーシャルネットワークが進み、より多くのひとに思いを発信できる仕組みが整った「2010年代を象徴する活動」といえます。遠くへ移動しなくても世界中のひとと繋がることができるようになったんです。
その理由は「無料化」が進んだからに他なりません。
そうです。
現代人はあらゆるものを無料で手に入れる手段を知っています。
グーグルで調べれば一瞬で最安値を知ることができるんです。
そんな時代に、あえて資金援助をするひとって、実はまだあまりいないんですよね。
だからプロジェクトを達成するためには、ひとりでも多くの知人・友人を頼るしか方法がないのです。(一定数の投資家はいますが……。)
その友人たちと直接会いプロジェクトに対する熱意を伝え、SNSをなるべくたくさん更新し、リターンを準備し……。
その作業量たるや、尋常じゃありませんでした。
これなら1ヶ月間アルバイトをして稼いだほうが、気持ち的には全然楽です。
この「膨大な作業量」がまず最初に辛いと感じたことでした。
冷ややかな視線
次にあげるのは、世間から受ける冷ややかな目線です。
募集期間中はSNSでプロジェクトを継続的に発信しましたが、その反応は、決して良いものばかりではありませんでした。Twitterのフォロワーはみるみる減っていきます。
「こんなことをしたいです!でもお金が足りないです!支援してください!」
確かにはたからみるととても身勝手な考えですよね?
10万円くらいなら自分で負担しろよ……、というのが正直な意見だと思います。
そしてプロジェクト自体も社会的認知がされやすい取り組みとはいえませんでした。ウズベキスタンは一般的に知られている国ではありませんし、北海道幕別町も、どこ?という感じです。どこで何をやるのかもわからないのに、勝手にプロジェクトを立ち上げて、ひとりで宣伝活動をしている。
この状況に賛同してくれる人は、決して多くはありませんでした。
このどことなく感じる冷ややかな視線というのもわたしが辛いと感じた部分です。
プロジェクト達成にかかるプレッシャー
そしてプロジェクト達成にかかるプレッシャーも、尋常ではありませんでした。
せっかく支援してくれた金額も、目標金額に到達しなければ、全額返金となってしまいます。普段やらないことをしてくれた支援者たちのためにも、これでは面目がたちませんよね。
だから一度プロジェクトを立ち上げたら、達成するために走り切らなければなりません。このプレッシャーも尋常じゃありませんでした。
(プロジェクト開始1週間は腹痛で寝られないことも……。)
日本は「こうあるべき」というわたしの願い。
ここまででわたしが感じたクラウドファンディングの「オモテ」と「ウラ」を紹介しました。
「こんなに大変なのにどうしてプロジェクトを立ち上げたの?」
と思う方もいるかもしれません。
そこにはいくつかの理由があります。
前回の記事でも書きましたが、ほとんどの開発途上地域では、日本に対してリスペクトの気持ちを持っているし、世界は助け合いで成り立っています。特に台湾での一件はわたしの価値観を大きく変えました。
この感覚は、国内にずっといると感じにくいかもしれませんが、少なくとも戦後の日本社会はこれらの国と同じように、互いに助け合っていたはずです。
AI(人工知能)の技術が進化し、生身の人間が担う仕事が少なくなり、どうやってお金を稼げばいいか路頭に迷う人も、これから少なからず出てくると思います。かつて世界の先進国、と呼ばれていた日本にも、いつかその波は必ずやってきます。
そんなときに、まっくたく知らない他人とも「困ったら助け合える社会」が出来上がっていると、いいと思いませんか?
だからこうした「社会に対する一石」を投じて、世の中にアピールしているのです。その活動がかならず日本の社会のためになると信じているので。
クラウドファンディングに挑戦したいひとに向けてアドバイス!
ここでは「いつかクラウドファンディングに挑戦したい!」と考えているひとに向けて、アドバイスをしていきます。
まずは絶対にひとりではやらないでください!
ある統計では支援依頼を直接行った相手の4人に1人の割合で、支援に繋がるそうです。40人の友人に支援を依頼すれば10人はなんらかの反応を得られる、ということですね。
文字で書くのは簡単なのですが、問題は、支援募集に対し「何をやっているかよくわからない」と受け取ったその他30人の友人とのその後の関係性です。
75%近くの知人・友人から冷めた目で見られることになってしまいます。この現状を甘んじて受け入れられる鬼メンタルを持っているひとはそんなに多くないはずです。
その心理的ストレスが重なるとプロジェクトが頓挫しかねません。
なので少なくとも4〜5人のチームでやることをオススメします!
ひとりあたり10人の友人・知人に声をかけられるとして、5人仲間がいれば、50人ですよね。ひとりあたりが背負うプレッシャーを軽減することができます。
これがプロジェクト達成者からの最低限のアドバイスでした!
今日のまとめ
以上が”プロジェクト達成から読み解く、クラウドファンディングの”オモテ”と”ウラ”について。”でした!
個人的にはこのクラウドファンディングの取り組みは全ての日本人に広まって欲しいと考えているし、そのための啓発活動はしていきたいと思っています。なのでこうして実際に挑戦してた感想を記事にしてみました。
最後にもう一度まとめておきたいと思います。
■クラウドファンディングのオモテとウラ
資金不足の解消になる。
ひとの温かさを感じられる。
新たなプロジェクトに繋がる。
膨大な作業量。
一定数の冷ややかな視線を受ける。
期間中にかかるプレッシャー。
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最後までお読みいただきありがとうございました!
■更新履歴
2017年12月8日