先行研究の調べ方
※この記事はメモ書き程度の記事になっています。
※最終更新日:2022年12月15日
論文を書くときにかならず参照するのが「先行研究」になります。
研究分野によっていろいろ言葉の使われ方は違うのですが、広く捉えると、ターゲットとする研究領域で、現時点より前に書かれた(発表された)論文がこれにあたります。
例えばわたしの書いた修士論文は、社会科学の領域で、学問分野でいうと開発学になります。なので、開発学に関する文献を調査します。
(ちなみに社会開発というのは、日本国内ではなかなか研究されていない領域です。なぜなら、ほとんど開発が”完了”しているからです)
なぜ先行研究を調べることが大切かというと「すでに立証されているかもしれないから」です。研究したいことがすでに過去の論文で明らかにされていること、もしくは書籍化されていることだとしたら、後追いで論文にする必要はないわけです(切り口や分析方法を変える、というのはよく用いられる方法ではありますが)。
ではどうやってその先行研究を調べれば良いのでしょうか?
基本的な検索方法を列挙します。
・CiNii(サイニー)
・Google Scholar(グーグル・スカラー)
・Google検索
・学術誌の専門HP
・所属している大学の図書館
・先行研究からの孫引き
この辺りがメジャーな方法かと思います。
検索に慣れているデジタルネイティブなら「Google検索」がいちばん手っ取り早いかもしれませんね。最新で、閲覧数の多い論文(同じ目的で見られている可能性が高い)にすばやくタッチできます。サイニーやグーグル・スカラーも強力な論文検索エンジンです。いろいろな検索方法がありますね。
Google Scholarはかなり有能で、検索したいワードを入れると、その論文が何件くらい引用文献になっているかわかります。なのでその数が多いほど、多くの研究者にとって有益な情報が書かれている、ともいえます。(実際はこんなに安直ではないですが)
さらに、わたしがもっともおすすめしたいのは「先行研究からの孫引き」です。
論文の末尾には大抵「参考文献一覧(References:リファレンセス)」が載っています。ある目的の論文を書き上げるのに、参照した論文の一覧です。卒論・修論・博論・学術論文など、レベル感にもよりますが、わたしの経験則だと30〜50くらい載せてくれているのがいい論文(?)です。手元に置いて、できれば全部を検索して目を通します。
これでだいたいの領域の広さと深さがわかると思います。