【ウズベク語】【日本語】日本語では乳の歯と書く、ではウズベキスタンでは......
11月14日、今日も言語センターで日本語の授業を進める。教室に入ると向かいの教室でロシア語を教えている講師と目が合い、笑顔で”こんにちは”と声をかけてくれた。わたしが、日本語がお上手ですね、どちらで勉強されたんですか?と聞くと無言の彼女。「わたし日本語ワカラナイ」。流暢に日本を話す生徒が多いなか、それはやはり限られている人材なのだと再確認する。
続きは以下よりお読みください!
教室に入ると生徒が一人ポツンと座っている。この前誕生日を迎えたアクバル君だ。彼はわたしの姿を見るなり開口一番「この前は誕生日をしてくれてありがとう」という。いやいや、こんな貴重な経験をさせてくれてこちらこそありがとう。そんな気持ちで満たされる。
その後、遅れて1人2人と生徒がやってきた。
ある程度生徒たちが集まったところでいつものように日記を書いて発表する準備をはじめると、息を切らしながらサオダットさんが教室に駆け込んできた。
「息を切らしてどうかしましたか?」
「いえ、タシケントに行っていたもので、遅れてすみません。」
「気にしなくていいですよ。座ってください。」
生徒たちが日記を書き、一週間の出来事を話し始める。主だったもはやはりアクバル君の誕生日の話で、みんな”ゲームが面白かった”と言ってくれた。急きょ提案したレクリエーションをこんなに楽しんでくれていたことに、わたしもとても嬉しく思う。
注目してしまうのはやはりサオダットさん。「タシケントで日本の大学の人をロシア語で通訳をしました」と日記に書いていた。
日本の大学?はて、初耳だが?
彼女によると日本の”東京大学”・”名古屋大学”・”立命館大学”とその他数校が来ていたらしい。どれも日本社会を牽引する伝統のある大学だ。そこの人事がウズベキスタンに来ているということは、日本への留学生を呼ぼうとしているのだろうか。
今日のメイントピックス
先日からあまり眠れませんと、相談してみた。
「理由は”親知らず”です。これは日本では抜く人もいます。どんなものかわかりますか?」と質問してみた。
みんな一同にしかめっ面になり、すこし難しい質問だったかと反省。
そう”親知らず”という名称は、まず間違いなく日本人しか知らない言葉だ。
ー子供のころに歯が抜けて新しい歯が生えてきますよね、みなさんも生え揃っていると思います。子供のころに生える歯を”乳歯”といいます。大人になるとこの乳歯がなくても歯が生えてくることがあります。この口の一番奥にある歯を、日本では”親知らず”といいます。
簡単な説明をするとみんな理解してくれたようだ。
「ウズベキスタンではこれをなんといいますか?」と聞くと生徒たちがすぐに答えてくれた。
「それはақл тиши(アクル ティシ)といいます。アクルとは”頭の良い”という意味ですから、頭の良い人にだけ生えます。」
ほぅなるほど、どこかウズベキスタンらしい命名だと内心思っていると、更に続けて、「乳歯はсут тиши(スゥト ティシ)といいます。スゥトとは牛乳のことですから、日本語と同じです。」
確かに「牛乳の歯」で「乳歯」だ。これは今日も面白い話を聞くことができた。
ウズベク語にはどこか日本語と似たニュアンスがある。語順も日本語と同じで単語の構成も似ている。もしかしたら言葉の起源が似ているのかもしれない、と考えながら言語センターを後にする。
最後までお読みいただきありがとうございました!現実に戻ります。
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